アルバイト経験の職歴欄の書き方

  2022年11月6日更新  

 

就職や転職で履歴書の職歴を書くとき、「アルバイトの経験を履歴書の職歴欄に書くべきなのか?」、「フリーターとしての経験しかない場合、アルバイト経験はどのように職歴欄に書けばよいのか?」、「アルバイトの経験が多すぎて履歴書の職歴欄に書き切れない場合は、どのように書けばよいのか?」などの疑問点が出てくる方もいるのではないでしょうか。ここではアルバイト経験の職歴欄の書き方や具体例(サンプルあり)について説明します。

 

 

履歴書の職歴欄にアルバイト経験を書く必要があるか?

社員(正社員・契約社員)から社員への転職を希望している場合や新卒で初めて就職するときは、基本的には職歴欄にアルバイト経験は書く必要はありません。特に転職の場合は、アルバイト歴よりも前職で正社員としてどのような仕事を経験して、どのようなスキルを身に付けているのかということが重要になるからです。
しかし、アルバイト経験を職歴欄に書く必要が出てくるのは以下のような場合が考えられます。

  • アルバイト先で社会保険に加入していた

    アルバイト先で社会保険に加入していた場合は必ず履歴書の職歴欄に書くようにしましょう。転職先企業で社会保険の手続きをするとき、雇用保険の手続きの必要から、直近の社会保険に加入していたアルバイト先が分かってしまいます。履歴書の職歴欄にその直近のアルバイト先の情報が書かれていないと、経歴詐称と誤解される可能性があります。

 

 

職歴欄にアルバイト経験を書いた方が良い場合とは?

正社員希望のときはアルバイト経験を書く必要はないことは先述の通りですが、次のような場合は、履歴書の職歴欄にアルバイト経験を書いた方が良いと考えられています。

 

アルバイトの仕事が応募先企業で活かせる場合

雇用形態がアルバイトであっても、アルバイトの仕事内容が応募先企業での仕事に活かすことができる場合です。中途採用の場合、基本的には即戦力が求められます。たとえアルバイトであっても応募先企業の仕事内容と一致する部分があれば積極的に職歴として書いたほうが良いでしょう。

 

アルバイト経験をアピールしたい場合

アルバイト経験が応募先企業の仕事内容と一致していなくても、その仕事内容に関連するスキルや経験があるとき、責任のあるポジションを任せられていたとき、一つのところで長く勤めていたときなどアピールしたいことがあれば積極的に履歴書の職歴欄に書いてアピールしたほうがよいでしょう。ただし、履歴書の職歴欄では詳細までは書ききれないため、職務経歴書に詳細な内容を記載しましょう。

 

アルバイト期間が長い場合

前職を退職して転職先が決まるまでの期間にアルバイトを長く経験した場合は、アルバイトであっても履歴書の職歴欄に書いた方が良いでしょう。目安として同じところで3か月以上アルバイトとして働いた場合に書きます。期間が長いアルバイト経験を書く理由として、1つ目は職歴に空白期間が長いとその間に何をやっていたのかという疑問を持たれてしまうためです。2つ目は1つのところで長くアルバイトしたことが、採用担当者に「一つのところで長く勤務してくれる人」という印象を持ってもらえる可能性があるからです。

 

 

アルバイト経験しかない場合

学校を卒業後、アルバイト経験しかない場合、アルバイト経験を書かなければ職歴欄が空白になってしまいます。職歴欄が空白になることで以下の点において不利になってしまいます。

  • 空白期間に何をしていたのか疑問を持たれる。
  • 空白が多い履歴書は評価が低くなる。

アルバイト経験も職務経歴の一つと考えることができます。特に応募先企業で活かすことができるう経験があるならば積極的にアピールしたいところです。企業にとっては、応募者が「求めている人材とマッチしているか」が重要な要素になります。過去の雇用形態を求めているわけではありません。アルバイト経験であっても、リーダーを任されたり、社員と同等に近い責任のある業務を任されたりすることもあります。応募先企業で求められている人材と共通する要素を探し出し、共通点や活かせる点は強調してアピールするとよいでしょう。
応募先の業務内容と職歴に直接的な共通点がない場合は、その業務内容に合わせて何か役立つスキルや経験がないかどうか考えてみましょう

 

また、アルバイト期間中、資格取得に向けて勉強していた、学校に通っていた、セミナーに参加したことがある、などもアピールできますので、自己PR志望動機に、学んだこと、学んでいることを明確に書いてアピールしましょう。

 

アルバイト経験の参考
フリーターから正社員の履歴書の書き方と記入例
アルバイト経験しかない場合の自己PRの書き方

 

 

副業が可能な会社で、アルバイトとして副業(Wワーク)をしていた場合

昨今の働き方改革の一環で、副業が解禁されている企業が増えております。もし前職でWワークをしており、それが単に収入補填のためのアルバイトでなければ、是非とも書いてアピールすべきと思います。
政府も進めている働き方改革ですが、これからの人材には、多様な発想や想像からの新たな価値創造が求められます。一定の専門的な知識だけでなく、幅広い知見を得ようとWワークをしていたことは、必ずプラスになりますので、是非記入して武器としましょう。

 

 

離職期間中のアルバイト経験は履歴書の職歴欄に書いた方がよいか?

基本的には職歴欄にアルバイト経験は書く必要がないことは前述のとおりですが、目安として3か月以上のアルバイト経験がある場合は職歴欄に書いたほうが良いです。職歴欄に何も書かない状態だと「離職期間(ブランク)が長い」と判断され、「離職期間に何をやっていたのか?」と疑問に思われる可能性があります。
また、1〜2か月の短期間であっても応募先企業で活かせる経験として有利に働きそうであれば積極的に書きましょう。

 

離職中のアルバイト期間が長期に及び、アルバイト先で社会保険に加入していた場合は、入社時の雇用保険手続きのときに直近の勤務先が分かってしまいます。履歴書や職務経歴書にそのアルバイトの経歴が何も書かれていないと、経歴詐称とされる可能性もありますので注意が必要です。

 

履歴書の職歴欄のアルバイト経験の記入例

以下に、履歴書の職歴欄へアルバイト経験を書く時の記入例をもとに実際にどのように職歴欄に記入すればよいのか説明します。

 

アルバイト経験の基本的な書き方

アルバイト経験の基本的な書き方を説明します。

 

履歴書の職歴欄のアルバイト経験の基本的な記入例

 

  1. 社名(〇〇株式会社など)を書き、その右横に「(アルバイト)」と書く。

    企業名を正式名称で書き、その横にアルバイトで働いていたことがわかるようにその右横に「(アルバイト)」と書くか、「企業名+アルバイト入社」と書きます。

    書き方例:

    • ○○株式会社入社(アルバイト)
    • ○○株式会社にアルバイト入社

  2.  

  3. 仕事内容を書く

    アルバイトとしてどのようなことを行っていたのかが分かるように簡潔に仕事内容を書きます。

    書き方例:

    • ○○、○○などを担当
    • ○○、○○などに従事
    • ○○、○○などを行う
  4.  

  5. 自己都合でアルバイトを辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。会社都合で辞めた場合は「会社都合で退職」と書きます。辞める予定が分かっているときは「○○月○○日退職予定」と書きます。

    書き方例:

    • 一身上の都合により退職
    • 会社都合で退職
    • ○○月○○日退職予定

 

アルバイト経験をアピールするときの職歴欄の書き方

アルバイト経験をアピールするときの職歴欄の書き方を説明します。

 

アルバイト経験をアピールするときの職歴欄の記入例

 

  1. 社名(○○株式会社など)を書き、その右横に「(アルバイト)」と書く。

    企業名を正式名称で書き、その横にアルバイトで働いていたことがわかるようにその右横に「(アルバイト)」と書くか、「企業名+アルバイト入社」と書きます。

    書き方例:

    • ○○株式会社入社(アルバイト)
    • ○○株式会社にアルバイト入社

  2.  

  3. 仕事内容を書く

    アルバイトとしてどのようなことを行っていたのかが分かるように簡潔に仕事内容を書きます。

    書き方例:

    • ○○、○○などを担当
    • ○○、○○などに従事
    • ○○、○○などを行う
  4.  

  5. アピールしたい内容を書く

    応募先企業で活かせる内容を書きます。記入例の場合、リーダシップをアピールしています。応募先企業でリーダーシップを求められているならば、その旨を記入することで書類選考時の評価を上げることが期待できます。

  6.  

  7. 自己都合でアルバイトを辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。会社都合で辞めた場合は「会社都合で退職」と書きます。辞める予定が分かっているときは「○○月○○日退職予定」と書きます。

    書き方例:

    • 一身上の都合により退職
    • 会社都合で退職
    • ○○月○○日退職予定

 

 

短期のアルバイト経験が多い場合の職歴欄の書き方

短期のアルバイト経験が多い場合、1社ずつすべてを書こうとすると、記入欄が不足してしまったり、短期間のアルバイトを繰り返してきたことが目立ったりしてしまいます。採用担当者から「長く勤めてくれるのだろうか?」など不安に思われる可能性もあります。短期のアルバイト経験が多い場合は以下のような書き方があります。

  • 応募する仕事内容と関連性の高い仕事に絞って書く。
  • 主に経験した仕事に絞って書く。
  • 「短期アルバイトで○社勤務」などまとめて書く。

 

短期のアルバイト経験が多い場合の職歴欄の書き方例

 

短期のアルバイト経験が多い場合の職歴欄の書き方記入例

 

  1. 応募先の仕事内容と関連性の高い仕事に絞って書く。

    応募先の仕事内容と関連性の高いアルバイト経験を書きます。中途採用の場合、即戦力が求められます。そのため、すでに経験済みであることを伝えるために、短期のアルバイト経験であっても書いた方がよいでしょう。
    具体的な書き方については上記を参照してください。

  2.  

  3. 応募先の仕事内容と関連性の薄いアルバイト経験やアピールする必要のないアルバイト経験は一行にまとめる。

    書き方例:

    • ※上記以外に短期アルバイトで○社に勤務
    • ※上記以外に短期アルバイトで複数社に勤務

 

登録制の単発アルバイトの職歴欄の書き方

人材派遣会社に登録して単発のアルバイトをやってきた場合、履歴書の職歴欄にどのように書けばよいのかを説明します。単発のアルバイトを長く続けていると、日によって勤務先が変わることも珍しくないため、何十社も会社を経験することにもなる可能性もあります。そのような場合はすべての会社を履歴書の職歴欄に書くことはできません。登録制の単発のアルバイトを多数経験してきた場合は、以下のように書くとよいでしょう。

 

登録制の単発アルバイトの職歴欄の書き方記入例

 

  1. 単発アルバイトの派遣元の社名を書く。

    派遣登録した派遣会社(派遣元)の社名を職歴欄に明記します。

    書き方例:

    • 株式会社○○(派遣元会社名)に登録
    • 株式会社○○(派遣元会社名)に派遣登録
  2.  

  3. 主に携わってきた仕事内容を書く。

    単発アルバイトとして携わってきた主な業務内容を書きます。

    書き方例:

    • 単発アルバイトで主に○○に従事

 

 

アルバイトから正社員登用された場合の職歴欄の書き方

アルバイトから正社員として登用されて雇用形態が変わったときは、年月の項目を新たに立てて、「正社員として登用」などと書きます。仕事の成果、取り組みや精勤ぶりが評価された結果ならば、「実績を評価され、正社員として○○課に配属」や「精勤を評価され、正社員として○○部へ配属」などと職歴欄に書きます。

 

アルバイトから正社員登用されたときの職歴欄の書き方記入例

 

  1. 社名(○○株式会社など)を書き、その右横に「(アルバイト)」と書く。

    企業名を正式名称で書き、その横にアルバイトで働いていたことがわかるようにその右横に「(アルバイト)」と書くか、「企業名+アルバイト入社」と書きます。

    書き方例:

    • ○○株式会社入社(アルバイト)
    • ○○株式会社にアルバイト入社

  2.  

  3. 仕事内容を書く。

    アルバイトとしてどのようなことを行っていたのかが分かるように簡潔に仕事内容を書きます。

    書き方例:

    • ○○、○○などを担当
    • ○○、○○などに従事
    • ○○、○○などを行う
  4.  

  5. アルバイト先で正社員として登用された旨を書く。

    書き方例:

    • ○○株式会社 正社員として登用
    • ○○株式会社 正社員登用

 

アルバイトから正社員希望に関連する履歴書の書き方についてのその他の記事

アルバイトから正社員希望に関連する履歴書の書き方について、以下の記事も合わせてご参照ください。

 

また、履歴書の書き方など、転職支援サービスを利用することで、内容をチェックしてもらえます。まずは書類選考を通過しなければ話になりません。履歴書の書き方一つで書類通過の成功率は大きく変わってきますので、まずはそういう目的でもよいので、転職支援サイトに登録し、一つしっかりとした履歴書を作成するのも手段の一つです。

 

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