派遣社員経験の職歴欄の書き方
派遣社員としての職歴を履歴書の職歴欄に書くとき、どのように書けばよいのかを説明します。
派遣社員の職歴欄の基本的な書き方
履歴書の職歴欄には、基本的に、派遣元、派遣先、業務内容、派遣期間を書きます。どこの派遣会社に登録して、どこの会社にどのくらいの期間にわたって勤務していたのか、そこでどのような業務を行ってきたのかが分かるように書きます。登録型派遣では、派遣元は「入社」ではなく「登録」となります。派遣先も「入社」ではなく、「就業」や「勤務」と書きます。契約更新せずに業務が終了した場合は「退職」ではなく「派遣期間満了により退職」と記入します。
派遣社員経験の職歴の基本的記入例1
- 派遣元の社名を書く
派遣登録した派遣会社(派遣元)の社名を職歴欄に明記します。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に登録
- 派遣先の社名を書く
派遣登録した派遣会社から派遣された企業名を明記します。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に派遣社員として就業
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に派遣社員として勤務
- 派遣先の仕事内容を書く
業務内容を簡潔に職歴欄に書きます。派遣社員は即戦力が求められるため、派遣先でどのような業務を経験してきたのかを示す必要があります。
書き方例:
- 業務内容:○○、○○など
- 職務内容:○○、○○など
- 担当業務:○○、○○など
- 「派遣期間満了につき退職」と書く
派遣先との契約更新を行わずに就業が終了した場合は「派遣期間満了につき退職」と書きます。派遣社員として一度登録すると、派遣期間が満了しても登録されたままですが、「退職」という表現を使います。ただし、派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
書き方例:
- 派遣期間満了につき退職
- 派遣期間満了のため退職
- 期間満了につき退職
- 期間満了のため退職
派遣社員経験の職歴の基本的記入例2
- 派遣元と派遣先の社名を書く
派遣登録した派遣会社(派遣元)と派遣先の社名を職歴欄に明記します。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)から株式会社〇〇(派遣先会社名)に派遣
- 派遣先の所属部署と仕事内容を書く
行数に余裕があれば所属部署も書き、続いて業務内容を簡潔に職歴欄に書きます。派遣社員は即戦力が求められるため、派遣先でどのような業務を経験してきたのかを示す必要があります。
書き方例:
- 所属部署:○○部
職務内容:○○、○○など
- ○○部に所属
○○(業務内容)に従事
- 所属部署:○○部
- 「派遣期間満了につき退職」と書く
派遣先との契約更新を行わずに就業が終了した場合は「派遣期間満了につき退職」と書きます。派遣社員として一度登録すると、派遣期間が満了しても登録されたままですが、「退職」という表現を使います。ただし、派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
書き方例:
- 派遣期間満了につき退職
- 派遣期間満了のため退職
- 期間満了につき退職
- 期間満了のため退職
派遣社員経験の職歴の基本的記入例3
- 派遣元の社名を書く
派遣登録した派遣会社(派遣元)を職歴欄に明記します。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に登録
- 派遣先の社名と職務内容(職種名)を書く
派遣登録した派遣会社から派遣された企業名と簡単に職務内容(職種名)を職歴欄に書きます。行数を抑えたいときに適した記入方法です。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に○○(職種名)として派遣
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に○○(職種名)として勤務
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に○○(職種名)として就業
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)にて○○(職種名)を担当
- 「派遣期間満了につき退職」と書く
派遣先との契約更新を行わずに就業が終了した場合は「派遣期間満了につき退職」と書きます。派遣社員として一度登録すると、派遣期間が満了しても登録されたままですが、「退職」という表現を使います。ただし、派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
書き方例:
- 派遣期間満了につき退職
- 派遣期間満了のため退職
- 期間満了につき退職
- 期間満了のため退職
1社の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の書き方
1社の派遣元企業から複数の派遣先企業がある場合、最初に派遣元の派遣会社の社名を書き、次の行以降に派遣先の社名を連続して書きます。それぞれの派遣先企業名の後ろに、いつまで派遣されていたのかを書くことで派遣期間が分かります。派遣社員は、派遣期間が満了するたびに派遣先企業が変わっていくわけですが、派遣先が変わるたびに「派遣期間満了につき退職」と記載する必要はありません。
1社の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の記入例1
以下は、履歴書の職歴欄の記入スペースにゆとりがある場合の書き方です。
- 派遣元の社名を書く
派遣登録した派遣会社(派遣元)を最初に書きます。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に登録
- 派遣先の社名、所属部署、職務内容、派遣期間を書く
派遣された分だけの派遣先の社名、所属部署、職務内容、派遣期間を書きます。
書き方例:
- ○○株式会社(派遣先会社名)に派遣社員として就業(20XX年X月まで)
所属部署:○○部
業務内容:○○○○、○○○○など - 株式会社〇〇(派遣元会社名)に○○(職種など)として派遣(20XX年X月まで)
○○(業務内容)に従事
- ○○株式会社(派遣先会社名)に派遣社員として就業(20XX年X月まで)
- 直近の派遣先企業の契約期間が満了した年月を書く
ここの「年月」は複数経験した派遣先企業のうち、直近の派遣先企業の派遣期間満了の年月を書きます。たとえば、記入例では直近の派遣先企業について「△△株式会社に派遣社員としてとして就業(20XX年△月まで)」となっています。行末の「20XX年△月」を「年月」として書きます。
- 「派遣期間満了につき退職」と書く
派遣先が変わるたびに「派遣期間満了につき退職」と記載する必要はありません。派遣先企業の退職ではなく、派遣元の会社から仕事を離れたことを意味します。派遣先との契約更新を行わずに就業が終了した場合は「派遣期間満了につき退職」と書きます。派遣社員として一度登録すると、派遣期間が満了しても登録されたままですが、「退職」という表現を使います。ただし、派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
書き方例:
- 派遣期間満了につき退職
- 派遣期間満了のため退職
- 期間満了につき退職
- 期間満了のため退職
1社の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の記入例2
以下は、履歴書の職歴欄の記入スペースが限られている場合の書き方です。
- 派遣元の社名を書く
派遣登録した派遣会社(派遣元)を最初に書きます。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に派遣社員として登録
- 株式会社〇〇(派遣元会社名)に登録
- 派遣先の社名、職務内容、派遣期間を書く
派遣登録した派遣会社から派遣された企業名、簡単に職務内容を書き、いつまで派遣されていたのかをかっこ書きで職歴欄に書きます。1行にまとめて書くため、行数を抑えたいときに適した記入方法です。
書き方例:
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に○○(職種など)として派遣(20XX年X月まで)
株式会社△△(派遣先会社名)に○○(職種など)として派遣(20XX年X月まで)
株式会社□□(派遣先会社名)に○○(職種など)として派遣(20XX年X月まで)
- 株式会社〇〇(派遣先会社名)に○○(職種など)として派遣(20XX年X月まで)
- 直近の派遣先企業の契約期間が満了した年月を書く
ここの「年月」は複数経験した派遣先企業のうち、直近の派遣先企業の派遣期間満了の年月を書きます。たとえば、記入例では直近の派遣先企業について「□□株式会社に企画アシスタントとして派遣(20XX年△月まで)」となっています。行末の「20XX年△月」を「年月」として書きます。
- 「派遣期間満了につき退職」と書く
派遣先との契約更新を行わずに就業が終了した場合は「派遣期間満了につき退職」と書きます。派遣社員として一度登録すると、派遣期間が満了しても登録されたままですが、「退職」という表現を使います。ただし、派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
書き方例:
- 派遣期間満了につき退職
- 派遣期間満了のため退職
- 期間満了につき退職
- 期間満了のため退職
複数の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の書き方
複数の派遣会社に登録し、複数の派遣先企業先がある場合、派遣元ごとにまとめて書きます。上記の「1社の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の書き方」を派遣登録した分だけ書きます。
複数の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の記入例
- 派遣元ごとにまとめて書く
派遣元ごとに「1社の派遣元から複数の派遣先の職歴欄の書き方」と同様に、派遣元の社名、派遣先の社名、職務内容、派遣期間を簡潔に書きます。
派遣先が多すぎて職歴欄に書ききれない場合の書き方
長い期間にわたって派遣社員を続けていると、どうしても派遣先企業の数が多くなってしまいます。派遣社員は特定の期間だけ企業に派遣して働く雇用形態ですので、致し方ない面があります。派遣先企業数が多すぎて職歴欄に書ききれない場合、記載方法を工夫することで回避することができます。
派遣先が多すぎて職歴欄に書ききれない場合は、以下の方法で対応できます。
「学歴」を最終学歴から書いて、職歴欄を多く確保する
一般的な学歴の書き方は小学校と中学校の卒業から書き、高校、専門学校、大学まで書きますが、転職の履歴書の場合は、最終学歴からで問題ありません。
<転職者の学歴の記入例1>
通常は「学歴」と書きますが、転職者の場合は「最終学歴」と書き、次に卒業年月と卒業校を書きます。
<転職者の学歴の記入例2>
「最終学歴」と書き、入学年月、卒業年月、卒業校を書いても問題ありません。
1行で1社の派遣開始年月と派遣期間満了の年月を書く
派遣先企業1社の派遣開始年月と派遣期間満了の年月を1行に収めることで、職歴欄の行数を節約することができます。
<1行で1社の職歴欄記入例>
書き方例:
- ○○株式会社に営業事務として派遣(20XX年X月派遣期間満了につき退職)
派遣先の詳細については職務経歴書に書く
職歴欄を最大限埋めて、記入することのできなかった企業については、職務経歴書を参照しもらえるよう導きます。
<職務経歴書に導く職歴欄記入例>
書き方例:
- ※上記以降につきましては職務経歴書をご参照願います。
- ※上記以外に勤務した派遣先につきましては、職務経歴書に記載しています。
- ※上記以外の詳細は職務経歴書に記載。
派遣先企業で正社員登用されたときの職歴欄の書き方
派遣先企業で正社員として採用されるパターンとして以下の2通りがあります。
- 紹介予定派遣として派遣され、一定の派遣期間後に派遣先企業と直接雇用契約を結ぶ場合。
- 派遣社員として勤務している間に、実績やスキルが認められた場合。
いずれにせよ、正社員に登用されるということはスキルや能力が派遣先企業で認められたということなので、好印象につながりやすいです。
派遣先企業で社員登用されたときの職歴欄の記入例1
- 派遣元の職歴(派遣元企業名、派遣先企業名、業務内容、所属部署を書く
書き方については上記の「派遣社員の職歴欄の基本的な書き方」を参照してください。
- 退職理由(派遣先の社員登用に伴う退職)を書く
このときの退職理由は、派遣先企業で派遣社員から社員として登用されたためであること書きます。
書き方例:
- ○○株式会社の正社員登用に伴い退職
- ○○株式会社にて正社員登用のため退職
- 派遣先で正社員として採用されたことを書く
書き方例:
- ○○株式会社 入社
- ○○株式会社 正社員登用
派遣先企業で正社員登用されたときの職歴欄の記入例2
職歴欄の行数が足らないときは以下のような書き方でも問題ありません。
- 派遣元の職歴(派遣元企業名、派遣先企業名、業務内容、所属部署を書く
書き方については上記の「派遣社員の職歴欄の基本的な書き方」を参照してください。
- 派遣先で正社員として採用されたことを書く
書き方例:
- ○○株式会社 正社員登用
- ○○株式会社に正社員登用にて入社
派遣先企業で正社員登用されたときの職歴欄の記入例3
紹介予定派遣で正社員採用となったことを伝えたい場合は、以下のような書き方になります。
- 派遣元の職歴(派遣元企業名、派遣先企業名、業務内容などを書く
書き方については上記の「派遣社員の職歴欄の基本的な書き方」を参照してください。派遣先企業に関しては「○○株式会社に紹介予定派遣として就業」などと書きます。
- 派遣先で正社員として採用されたことを書く
書き方例:
- ○○株式会社 正社員登用
- ○○株式会社に正社員登用にて入社
派遣社員に関連する履歴書の書き方についてのその他の記事
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