落とされる履歴書の共通点とは?
スキルや実績が高く、自信満々で履歴書を送ったのに、なかなか書類審査が通らないということがあるかもしれません。
それは、どこか履歴書の書き方に問題がある可能性が高いです。次に書かれた事柄を読んで、どこに問題があるのか確認してみてください。
経験やスキルをうまくアピールできていない
自己PRを書くとき、「○○をやってきました」や「○○の資格を持っています」で終わっていないかどうか、自分の履歴書を見直してみてください。
「○○をやってきました」や「○○の資格を持っています」だけではなく、応募先のニーズに合わせて、やってきたことや資格をどう活かせるのかを書かなければ何の効果もありません。
たとえば、住宅関係の営業経験を活かした転職をする場合、ただ「住宅関係の営業をやってきました」ではなく、「オーナーを相手に最適な土地活用方法を提案し、信頼関係を築き、業績を伸ばしたこと」や「土地に消極的なオーナーにコンサルティング営業活動を行い、契約に結びつけるための営業テクニック」を自己PRしたほうが、はるかに効果があります。
このように具体的な貢献案を示すことで「会ってみたい!」と思われる履歴書にすることができます。
資格をアピールするときも場合も同様です。単に、「○○の資格を持っています。」ではなく、「○○の資格を貴社の○○の業務で活かしていきたいです。」と具体的に自己PRします。
履歴書に書く自己PRでは、経験、スキル、資格の羅列で終わるのではなく、応募先のニーズを満たすように書く必要があります。
そのためには、まずはしっかりと企業研究した上で、「どのような人材が求められているのか」を知り、「どのように貢献していくのか」を考える必要があります。
このことは志望動機や自己PRの書き方も同様です。
詳細については、以下のページををご参照ください。
応募先に合わせたアピールが不十分
スキルは低いよりは高いほうがよいですし、資格もないよりはあったほうがよいでしょう。また、中途採用の場合は即戦力が求められるわけですから、経験もないよりかはあった方が断然有利です。
しかし、持っているスキル、資格、経験をすべて書けば評価が高くなるのかといえば、そういうわけでもありません。
しかも、ハイレベルな者が必ずしも採用されるわけではありません。
では、どのように書けばよいのでしょうか?
それは、応募先の業務に関連のあることに絞って書くことです。
言い換えれば、「関係のないスキルや資格は思い切って割愛する」ということです。
以下の例を見てみましょう。
上の例では、バラエティーに富んだ資格を持っているので高く評価がされそうですが、もし介護職に応募するならば、「基本情報技術者」や「珠算能力検定」などは記載が不要になるでしょう。
履歴書・職務経歴書は「自分」という商品を売り込むプレゼン資料のようなものです。いかにに多機能(多くの資格やスキルを持っているなど)でハイスペック(高スキル)を持っていても、価格が高い(人件費が高い)うえに使いこなせない(スキルを持て余す)ことになることもあります。
商品を買ってもらう(採用される)には、買い手(採用側)のニーズを研究し、そのニーズを満たすように商品(自分)を売り込む(PRする)必要があります。
履歴書は使いまわすのではなく、応募先ごとに新しく作成する必要があります。
退職理由を前職のせいにしていいる
会社を退職するのは前職に不満があるからです。不満がなければ、転職する必要がありません。それは採用担当者も認識しています。
しかし、残業が多かったこと、人間関係が悪かったこと、部署移動した先の仕事が気に入らなかったことなどネガティブな理由が本当の退職理由の場合、そのまま履歴書に書いていては「落とされる履歴書」になってしまいます。
以下の観点で退職理由を書くと前向きな内容が伝わります。
- このようなことがやりたくて退職した
- 前職(現職)では実現できなかったことが応募先では実現できるから退職した
しかし、早期退職や倒産、病気療養のために、不本意ながら退職せざるを得ない場合もあります。そのような場合でも、自己PRで前向きな気持ちを伝えることを忘れないでください。
退職理由の書き方の詳細については、以下のページをご参照ください。
本人希望欄に根拠のない希望が満載されている
通常、履歴書の最後に「本人希望」欄があります。「希望」なのだから、多めの年収を希望したり、一方的に希望勤務地を書いたりするのは、大きな間違いです。
たとえば、以下の「本人希望」は、「希望職種 営業」は問題ありませんが、「希望勤務地 東京」と「希望年収 600万円以上」は単にわがままだと思われてしまい、印象が良くありません。
「希望勤務地」と「希望年収」は基本的には「貴社の規定に従います。」が良いでしょう。
履歴書に書く「本人希望」とは、「どうしても譲れない条件があり、それを満たさなければ入社を辞退する」という必要最低限の内容を指します。
本人希望欄の書き方の詳細については、以下のページををご参照ください。
「売り」がない
今までの経験や身に付けたスキルをうまくアピールすることや応募先企業に合わせてアピールすることの大切さは先述のとおりです。
採用担当者は、履歴書や職務経歴書に書かれた内容以外に応募者を判断する手段がありません。応募条件に特定の資格所有が書かれたいたならば、応募社すべてがその資格を持っているでしょう。また、実務経験が必須ならば、すべての応募者が実務を経験していると考える必要があります。
他の応募者と差別化するためには、「自分の売り」となることをしっかりと書く必要があります。にはアピールできることを優先して書きます。自己PRや志望動機も応募先で役立てることを中心に書きます。
履歴書・職務経歴書を送る前に再度全体をチェックしましょう。
履歴書に空欄がある
「履歴書でやってはいけないこと」の「空欄が目立つ」で書いた通り、空欄がある履歴書は評価が低くなってしまいます。履歴書には空欄をなくし、余白を少なくするのが鉄則です。もし、記入に困り、空欄になってしまう場合や空欄がなくても余白が目立つ場合は自分に合った履歴書用紙を選ぶ必要があります。
履歴書用紙選びが間違っている
履歴書用紙にはさまざまなフォームのものが市販されていますが、どの履歴書用紙を使っても同じというわけではありません。
まだキャリアが浅く、アピールできる経歴やスキルが少ないのに、職歴欄が豊富で資格・スキル欄が広くとられている履歴書だと余白が目立って評価を下げてしまいます。
逆に、キャリアが豊富なのに、新卒向けの履歴書だと経歴やスキルを十分にアピールできません。
「履歴書用紙の選び方とフォーマットダウンロード」を参考にして、自分に最適な履歴書用紙を選ぶことが採用への第一歩になります。
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