未経験職種の志望動機例文レビュー

未経験職種の志望動機では、なぜ未経験の職種に転職をしようとしたのか、その動機が重要になってきます。ただの「思い付き」や「逃げ」による転職ではないことを示す必要があります。未経験職種であっても、前職の経験から活かせる経験やスキルは積極的にアピールしましょう。

 

 

未経験職種・業種への転職希望に関連する事柄について、次の記事もご参照ください。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー1

数年の社会人経験により、仕事や自分について考え、それまでとは違う想いが生まれました。
やりたい仕事を選び、しっかりとやってきましたが、(1)自分では気づいていなかった適正に気付いたり、知らなかった業種を見て、転職を決めました
未経験の仕事ですが、不安よりもチャレンジしたいという気持ちが強いです。
また、(2)御社の明るい雰囲気を見て、一員として働いてみたい、貢献したいと思いました
未経験の仕事だからこそ、(3)異なる視点を持っています
(4)前職での経験を活かし、また、その時に気付いた自分の強みを御社で発揮できたらと思い、志望いたしました
もともと人と関わることが好きですので、新しい方々と一緒に仕事ができる楽しみもあります。

 

(1)自分では気づいていなかった適正に気付いたり、知らなかった業種を見て、転職を決めました
「自分では気づいていなかった適正」とは何なのでしょうか。その適性に気づいたから未経験の仕事への転職を決めたわけです。それを志望動機として具体的に履歴書に書かなければ、採用担当者に伝わりません。

 

(2)御社の明るい雰囲気を見て、一員として働いてみたい、貢献したいと思いました
文書では「御社」ではなく「貴社」が正しいので、履歴書では「貴社]と書きます。「明るい雰囲気」であることが応募した会社を選んだ動機としては弱いです。未経験のことにチャレンジするわけですから、業務内容に絞って書いた方が良いでしょう。求人内容確認して、応募した企業だからこそ実現できることを書きます。また、どのように貢献していくのか具体的に履歴書に書く必要があります

 

(3)異なる視点を持っています
異なる職種での経験をプラスとしてアピールするは良いことです。

 

(4)前職での経験と活かし〜御社で発揮できたらと思い、志望いたしました
前職のどのような経験をどう活かして、どのような強みを発揮していこうとしているのかをもう少し具体的に書くべきです。

 

総評

未経験の仕事にチャレンジしようとした動機、新たに気づいた適性や強み、応募先企業を選んだ理由、活かすことのできる前職の経験などが不明瞭なため明確な志望動機やが見えてきません。中途採用の場合、大半は業務経験者から履歴書が送られてきます。未経験者は経験者が多数いる中から採用を勝ち取らなければなりません。未経験だからこそ志望動機文が非常に重要なものとなってきます。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー2

前職では、学習塾で講師として教壇に立っておりました。
(1)長くこの仕事に携わるうちに、サービス業界を支える根幹となるのは「従業員の質」であると感じるようになりました。目に見える商品ではなく「サービス」を提供する業界において、いかに社員教育を行い、いかに従業員をプロフェッショナルにして現場に向かわせるかということが、会社の成功を握る鍵だと考えています。
(2)御社は数ある派遣業界の中でも、レベルの高い社員教育や定期的に行う研修に力を入れていると伺っています。サービス業界の根幹を支える従業員に目を向け、派遣するだけではない付加価値を創造している社風に魅力を感じました
営業職は未経験ではありますが、(3)講師として培ったプレゼンテーション能力や、大勢の前でも物怖じせず話せる性格を活かし、積極的な姿勢で貢献していきたいと考えています。

 

(1)長くこの仕事に携わるうちに、サービス業界を支える根幹となるのは「従業員の質」であると感じるようになりました
応募企業を選んだ動機が後述されていますが、その動機の根拠となる文が書かれています。

 

(2)御社は数ある派遣業界の中でも、レベルの高い〜派遣するだけではない付加価値を創造している社風に魅力を感じました
他社ではなく、応募した企業を選んだ動機が明確に書かれています。

 

(3)講師として培ったプレゼンテーション能力や、大勢の前でも物怖じせず話せる性格を活かし
派遣業界は未経験ではあるものの、前職で得た活かすことのできるスキルや経験がアピールされています。

 

総評

応募先企業を選んだ動機が明確に書かれている点においては評価されるでしょう。しかし、学習塾の講師から派遣業界に転職する動機が書かれていません。学習塾の講師を辞め、未経験である派遣業界に飛び込もうとした動機が必ずあるはずです。中途採用の場合は基本的には経験者を積極的に採用します。未経験者は応募の段階で不利になるのは否めません。
だからこそ、未経験職種に転職しようとした強い動機を履歴書に書いて「この人を採用したい!」と採用担当者に思わせる必要があります。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー3

(1)未経験である事務職に応募したのは今までは福祉の現場中心で経験を積んできましたが体力を要する仕事なので10〜20年後にかけて続けていけるのか不安だった為、新たな職種である事務に就けたら、福祉の現場の仕事で培った身体介護などの体力的な事、障害を持った方々や高齢の方々を援助していく上でどのように関われば良いかという知識を生かせると思いました。また、加えてパソコンを使ったデスクワークなど将来的に出来る仕事の範囲が広がっていくのではないかと思いました。また、私が働くなら(2)障害の有無に関わらずに対等に成長していける社風である御社で前職の福祉の仕事で一人一人の利用者さんの援助計画などを自ら考案し、実行していた経験を活かして未経験の事務の仕事でも成長して行きたいと思い応募しました。よろしくお願いします。

 

(1)未経験である事務職に応募したのは〜障害を持った方々や高齢の方々を援助していく上でどのように関われば良いかという知識を生かせると思いました
一文が長すぎます。一つの文には一つの情報を入れる「一文一義」が原則です。また、未経験の事務の仕事に応募するまでの経緯の後に事務職を選んだ動機が書かれていますが、先に志望動機を書き、その後に、事務の仕事に応募するまでの経緯を書く流れの方が伝わりやすいです。

 

(2)障害の有無に関わらずに対等に成長していける社風である御社で〜経験を活かして未経験の事務の仕事でも成長して行きたいと思い応募しました
「障害の有無に関わらずに対等に成長していける社風」も志望動機の一つと考えることができます。「一人一人の利用者さんの援助計画などを自ら考案し、実行していた経験を活かして」は応募先企業で貢献したいことになります。一文一義の原則を考えると、2つの文に分けたほうがよいでしょう。

 

総評

上記の志望動機文では、介護職から事務職へ転職するに至った経緯と動機、応募先企業を選んだ理由、貢献したいことなど必要な内容がきちんと盛り込まれていますが、文章の書き方を改善する必要があります。
動機が複数ある場合は箇条書きスタイルがおすすめです。以下のような箇条書きスタイルで書くことで簡潔に志望動機が伝あることができるので、採用側も応募者の伝えたいことを把握しやすくなります。

 

例1:
貴社の事務職を志望した動機は◯つあります。
1つ目は、◯◯◯だからです。
(1つ目の動機の詳細や補足を書く)
2つ目は、◯◯◯だからです。
(2つ目の動機の詳細や補足を書く)
3つ目は、◯◯◯だからです。
(3つ目の動機の詳細や補足を書く)

 

例2:
貴社の事務職を志望した動機は以下の◯点です。
1.◯◯◯◯◯◯◯
(1つ目の動機の詳細や補足を書く)
2.◯◯◯◯◯◯◯
(2つ目の動機の詳細や補足を書く)
6.◯◯◯◯◯◯◯
(3つ目の動機の詳細や補足を書く)

 

未経験職種の志望動機例文レビュー4

私は新卒で働き始めてから、これまで2社で法人向けのルート営業を担当してきました。
実際に自分自身がエンドユーザーに商品やサービスを販売することを経験することがないままキャリアを重ねてきた次第です。
今後、自分自身が営業職で幅を広げていくためには法人営業だけではなく、個人に対しても営業ができるスキルを身に付けたいと考えています。
だからこそ、今のタイミングで転職を図り、営業でありながらも(1)個人にダイレクトに刺さる営業スキル(2)御社で身に付けたいのです。
これまで人脈を作ること、どのようにすればお客様のニーズに応えることができるかは学んできました。
今後はこのスキルを法人向けではなく個人向けにどう伸ばしていくか御社で試してみたいと思います。

 

(1)個人にダイレクトに刺さる営業スキル
抽象的な表現で伝わりにくいです。「ダイレクトに刺さる」とはどのような意味なのか、もう少し具体的な表現に変えたいところです。法人営業でも個人営業でも「人」を相手にすることは同じです。法人営業では実現できなくて、個人営業で実現できることを志望動機として書くと、より説得力を持たせることができます。

 

(2)御社
「御社」は主に口語で使います。履歴書などの書類では文語表現である「貴社」を使います。

 

総評

志望動機が「法人営業だけではなく、個人営業のスキルも身につけたい」となっています。個人営業のスキルを身につけるだけならば、応募先企業だけでなくても、他の企業でも実現できます。応募先の企業だからこそ応募した動機も書く必要があります。企業概要などでその企業にしかない特色を調べて、それを志望動機に織り交ぜることで応募した企業の志望動機文にすることができます。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー5

金融業界において、ミドル・バックオフィスのスペシャリストとして順調にキャリアを積みながら、グローバルオペレーションを完璧に遂行することに大きなやりがいを感じる一方で、(1)新人研修時に少しだけ携わったフロントオフィスの調査(リサーチ)に対する興味が尽きることはありませんでした。そこで、(2)日常業務で内容を問わずリサーチ力を実践的に鍛えて活かせる機会があれば、積極的に携わってきました
転職活動においては、リサーチに携われるポジションを中心に応募しております。その中で、特別な思いを抱きながら御社に応募いたしました。(3)既に確立している印象の強いコンサルティング業界において、アジア発の新しい道を切り開こうとしている御社です(4)元オペレーションマネージャーとしての業務遂行力と、異端のリサーチャーとしての成長余力を掛け合わせて、日本のマーケットに再挑戦という御社のこれからの発展に、私は貢献できると確信しているからです。
ご考慮下さいますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

(1)新人研修時に少しだけ携わったフロントオフィスの調査(リサーチ)に対する興味が尽きることはありませんでした
この文が志望動機になっています。どういうところに面白みややりがいを感じたのかを書くといっそう伝わりやすくなります。

 

(2)日常業務で内容を問わずリサーチ力を実践的に鍛えて活かせる機会があれば、積極的に携わってきました
実際に実務に関わったことは、興味本位の転職ではないことのアピールにもなります。

 

(3)既に確立している印象の強いコンサルティング業界において、アジア発の新しい道を切り開こうとしている御社です
この文が応募先企業を選んだ動機になっています。他社にはない応募先企業の魅力が書かれています。

 

(4)元オペレーションマネージャーとしての業務遂行力
活かすことのできる前職のスキルをアピールしています。特に未経験職種へ応募する場合、経験者からの応募が多数いる中で選ばれなければなりません。未経験職種であっても、過去に経験した業務の中から活かすことができるスキルや経験をアピールするべきです。

 

総評

未経験職種を応募しようとした動機、応募先企業を選んだ理由、前職の活かせるスキルなど必要な内容がしっかりと盛り込まれています。未経験の仕事に対して強い意気込みを感じます。未経験の仕事をやろうとした経緯を志望動機文にもう少し詳しく書くと、より良い志望動機文になるでしょう。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー6

これまで、私は看護師として8年間臨床を経験してきました。特に患者とのコミュニケーションが重要な急性期病棟で勤務をしております。 とくに(1)近頃は新薬の開発が社会貢献につながることを感じ(2)御社の「世界中の誰もがより健康でその人らしい生活を送るため、ヘルスケアの革新に貢献します」という理念にとても感銘を受けました。治験業界での経験はありませんが、(3)医療知識を備えた上で患者の話を聞き、不安を取り除いていく力を発揮することで新薬が臨床でより早く使用できるよう貢献できるのではないかと考えております。また職場では常にチームで動いてきたため、情報共有を徹底し、メンバーが動きやすいよう協調性をもって勤務しております。多忙な医師から話を聞く際には必ず時間帯を考慮し、内容をしっかりと準備した上で話すなど、細か な配慮を心がけております。貴社の業務におきましても、経験を活かして活躍していきたいと考えております。
是非、ご面談の機会をいただければ幸いです。

 

(1)近頃は新薬の開発が社会貢献につながること感じ
文脈からこの文が未経験職種への転職の志望動機に該当しますが、なぜ「新薬の開発が社会貢献につながる」と感じるのかをもう少し掘り下げて書きたいところです。

 

(2)御社の「世界中の誰もがより健康でその人らしい生活を送るため、ヘルスケアの革新に貢献します」という理念にとても感銘を受けました
応募先企業を選んだ動機になっています。
「御社」は口頭で使います。履歴書など文書では「貴社」と書きます。

 

(3)医療知識を備えた上で患者の話を聞き、不安を取り除いていく力を発揮
前職の活かすことができるスキルが書かれています。未経験職種の応募であっても、何かしら前職で得た活かすことのできるスキルや経験があるはずです。

 

総評

未経験職種へ転職しようとした動機、応募した企業を選んだ理由、前職で得た活かすことのできるスキルなど志望動機文として必要な情報が書かれています。未経験職種への転職では、今までの仕事を変えてまで新しい仕事に転職しようとした動機が採用側が一番知りたいところです。上記の志望動機文では「近頃は新薬の開発が社会貢献につながることを感じた」ことがその動機に該当していますが、なぜそのように感じるのかを含め、採用側に納得してもらえるようにもう少し詳細に書いた方がよいでしょう。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー7

私が未経験であるこの職種に志望した動機は、時代の移り変わりと共に、(1)今まで以上にこの職種の重要性を感じるようになったからです。
自身の人生プランを考える上で、新しいキャリアを積み上げるにはまだまだ遅くはない年齢であると感じています。
それを踏まえた上でこの業種で新しいキャリアを積み上げていくことは、私自身にとって非常に有益であると決意をしており、同時に(2)これまでの経験を全く活かせないこともないと感じています。
報告、連絡、相談等の汎用性のあるコミュニケーションスキルを活かしつつ、(3)新しいことにチャレンジが出来、これからの時代に伸びるこの業界に入るということは、私にとって非常にメリットのある決断だと思い、まだ経験したことのないこの業界に挑戦することを決意致しました
将来が有望であると思うからこそ、(4)私自身もこれから一層努力し、この業界で活躍出来るようになりたいと思っておりますので、何卒よろしくお願い致します。

 

(1)今まで以上にこの職種の重要性を感じるようになった
「重要性を感じるようになった」ことが志望動機として書かれていますが、なぜ応募した職種に重要性を感じるようになったのかを書かなければ、明確な志望動機を伝えることができません。

 

(2)これまでの経験を全く活かせないこともない
本音なのかもしれませんが、どこか自信のなさを感じさせる消極的な書き方です。未経験職種だからといって全くのスキル無しで良いわけではありません。中途採用の場合は、採用側は即戦力を期待します。未経験職種であったとしても、前職で得た経験やスキルを何かしら活かすことができるものがあるでしょう。求人詳細から業務内容を確認して、その中から現職や過去の職場で得た経験やスキルがないか探して、活かせるところはアピールすべきです。

 

(3)新しいことにチャレンジが出来、これからの時代に伸びるこの業界に〜まだ経験したことのないこの業界に挑戦することを決意致しました
どんなことにチャレンジしたいから、まだ経験のない業界に挑戦しようとしたのかをもう少し具体的に書いた方が良いでしょう。

 

(4)私自身もこれから一層努力し、この業界で活躍出来るようになりたい
ポジティブな内容ですが、ほとんどの応募者あ書く内容です。不足しているスキルをどのように埋め、どのように貢献していこうとしているのかを自分の言葉で書くべきです。

 

総評

一読すると未経験職種・未経験業界に対して意欲的でポジティブな内容ですが、具体的な内容が見えてきません。応募者(=ライバル)は多数います。ほとんどが似たような志望動機が書かれます。多数いるライバルたちの中から採用担当者に一目置かれるためにはどのような志望動機文にすればよいのか工夫する必要があります。
志望動機文では応募者にとってのメリットばかりを書きがちですが、採用するにあたり企業側にとってのメリットも書く必要があります。そのメリットとは「どのようにして貢献していくのか?」になります。未経験であればこそ、入社してどのように貢献していこうとしているのかを明記することで、他の応募者と差別化を図ることができます。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー8

修士号を取得した人事管理に自信と誇りを持ちながら、外資系投資銀行の人事部で初期のキャリアを形成しました。人事のプロフェッショナルとして多くのプロジェクトをやり遂げる中、達成感に浸る一方で、何か別のモノを追求せずにはいられませんでした。そんな時、マーケティングに定評のある経営幹部との予期せぬ出会いから、現職である秘書として勤める次第となり、人事管理でのノウハウを秘書業務に活かしつつ、(1)経営者からの教えを基にマーケティングの基礎を築き、最近ではマーケティング業務による売上の貢献も増えております
そんな現状を踏まえると、私にとってマーケティングは、公式には「未経験」ですが、非公式には「経験済」という職種です。そのため、御社のような従業員50人未満のベンチャー企業でしたら、(2)私が今回応募させていただきましたマーケティング職で一定の成果をもたらすことはもちろん、これから迎えるであろう採用拡大の局面において、人事職のサポート要員としても動けることで、御社の発展に複数の視点から貢献できると確信しております
ご考慮下さいますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

(1)経営者からの教えを基にマーケティングの基礎を築き〜売上の貢献も増えております
上記は、人事管理からマーケティングへの転職の志望動機文です。マーケティング部署での経験はないものの、業務の中でのマーケティングの経験をアピールしています。

 

(2)私が今回応募させていただきましたマーケティング職で一定の成果をもたらすことはもちろん〜御社の発展に複数の視点から貢献できると確信しております
前職の経験から活かして貢献できることが書かれています。

 

総評

マーケティング職種は未経験でありながら、業務の中でマーケティングを経験していることは十分にアピールの素材となり、未経験職種への転職としては有利に働きます。貢献できることもしっかりと書かれています。ただ、経験やスキルがあれば良いというわけではなく、なぜマーケティングの仕事をやろうとしたのかという動機を採用側は知りたがります。
経験やスキルがあることは重要ですが、「動機」の部分が最重要です。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー9

自分は現職では商品の製造部門で働いています。それは物作りが好きで、デスク仕事と比べると、どちらかというと動き回るという点で性に合っているとも思えますし、実際に楽しめて仕事ができています。しかし、過去に自分たちが手掛けた商品がまったく売れなくなった時がありました。自分は商品の製作に関わっていたため、商品の特性を(1)最も理解しています。それ故に自分ならもっと上手に商品を紹介し、売ることができるのにという悔しい思いをしました。その悔しさがきっかけで、(2)全く関わったことがない営業職に転身したいと思いました。人生の挑戦ということでも興味深いものですし、(3)自分は人前で話をして何かを伝えることにも自信があります(4)営業職を強く希望します

 

(1)最も理解していました
「最も理解していた」ことの根拠が示されていません。「よく理解していました」という表現にとどめておいた方がよいでしょう。

 

(2)全く関わったことがない営業職に転身したいと思いました
現職での悔しい経験から、未経験である営業職を志望するようになった経緯はよく伝わります。ただ、「悔しさがきっかけで」どうしたいから未経験の営業職に転職しようとしたのかを書きたいところです。

 

(3)自分は人前で話をして何かを伝えることにも自信があります
「自信がある」はあくまでも主観のため採用担当者には響きません。それは、資格や経験がないのに「◯◯のスキルには自信があります」と書くのと同じです。この志望動機例文の場合だと、過去に人前で話す経験が豊富にあるなど、その根拠となる客観的事実を示すことで説得力を持たせることができます。

 

(4)営業職を強く希望します
営業職希望で応募しているわけですので、わざわざ志望動機文に書かなくて分かっていることなので、この文は不要です。この文よりは今後の抱負などを書いた方が評価は高くなるでしょう。

 

総評

単に興味本位ではなく、未経験職種である営業職を志望するに至った経緯がよく伝わってきます。ただ、どういうことをしたくて営業職に転職したいのか、応募した企業でどんなことをしたいのか、どのように貢献していこうとしているのかなど、現在の気持ちだけではなく、将来的なビジョンを書くことが重要です。
また、応募先企業の研究をして、応募先企業だからこそ志望した理由や実現できることを書くことでオリジナリティの高い志望動機文にすることができます。

 

未経験職種の志望動機例文レビュー10

5年ほど前、母方の祖父が自転車で転倒し大怪我をしたことがありました。その怪我が原因で体が不自由になり、介護サービスを利用するようになりました。最初のころは訪問入浴介護のサービス、その後はデーサービスを利用しています。留守番を頼まれ、担当スタッフの優しい声掛けや丁寧な対応、素早い動きを実際見て介護の仕事に興味を持つようになり、介護の勉強をすることを思い立ちました。在職のままでの資格取得を目指したため苦労もありましたが、良い経験ができたと思っております。(1)勉強する過程で、介護職の重要性を再認識し介護職への転職を考えるようになりました。介護職の経験がなくても応募可能な事業所をハローワークの求人から複数社見つけ、それぞれのホームページも見てみました。(2)御社のホームページにあった基本方針の『家庭的な雰囲気のサービス』という言葉や『敬う心と感謝の気持ちを持つ』にとても心が引かれ、今回応募させていただきました(3)これまで従事した接客業でも、『丁寧、スピーディーな応対』を心掛けてきたつもりですので、御社での仕事にも活かせると思います。

 

(1)勉強する過程で、介護職の重要性を再認識し介護職への転職を考えるようになりました
介護職の転職の動機が書かれています。冒頭から、介護職に興味を持つようになるまでのプロセスも詳細に書かれています。単なる思いつきによる転職ではないことが伝わります。「介護職の重要性を再認識」したことが未経験職種である介護職に転職しようとした動機ですが、その「重要性」こそが採用担当者が一番知りたいことです。「重要性とは何なのか」をそこをもう少し具体的に書くと良いでしょう。

 

(2) 御社のホームページにあった基本方針の『家庭的な雰囲気のサービス』〜とても心が引かれ、今回応募させていただきました
他社ではなく応募先企業だからこそ選んだ動機が書かれています。

 

(3)これまで従事した接客業でも、『丁寧、スピーディーな応対』を心掛けてきた
前職から活かすことができる内容が書かれています。未経験職種への転職の場合は、経験がない故に前職の仕事からどのようなことを活かすことができるのかが重要になってきます。介護の仕事に興味を持つようになったきっかけの中に、「丁寧な対応」、「素早い動き」が先述されていて、それと一致しています。

 

総評

介護職に興味を持つようになった詳細な経緯、応募先企業を選んだり、前職から活かすことができる内容がしっかりと書かれています。介護の勉強をする中で、介護職への転職動機となった「介護職の重要性」について、もう少し詳細に書くと良いでしょう。

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