同業種・同職種から転職する場合の志望動機と例文
同業種・同職種から転職する場合の志望動機の書き方とその例文について説明します。
同業種・同職種への転職に関連する事柄について、次の記事もご参照ください。
前向きな志望動機を貫く
同業種・同職種から転職する場合、採用側が気にするのは以下のポイントです。
- なぜ現在の会社(または前の会社)を辞めて、また同じ業種・職種のこの会社を志望するのか?
- 前職ではどこかに不満があったのか?
- この会社に入って何を実現したいのか?
前職(現職)に何かしら不満があるから転職するわけです。しかし、その不満の内容が問われます。
人間関係、労働環境、給与など会社の非難にならないように気をつける必要があります。採用担当者は、あくまで前向きな志望動機を望んでいます
同業種・同職種から転職する場合の志望動機のポイントは、以下2点です。
- 応募先企業の業務内容を通じて、前職場では努力しても実現不可能だったことが実現でき、それによりキャリアアップできること
- 応募先の発展にどのようにつながるのかを伝える
「スキルアップのため」などのような単純な一言で済ますのではなく、明確な志望動機を伝える必要があります。
同業種・職種へ転職する場合の志望動機の例文
同業種・職種へ転職する場合の志望動機の悪い例文と良い例文を紹介します。志望動機を書く際に参考にしてみてください。
同業種・職種の志望動機の悪い例文
これまで8年間、書籍の編集を行ってきましたが、(1)会社の業績が落ち込み、給与が下がり、残業時間がかなり多くなってしまいました。(2)貴社の社風の良さや業績の良さに魅力を感じ、貴社に応募いたしました。また、(3)貴社の充実した社員教育制度を利用して、能力を伸ばしていきたいと考えています。
(1)「給与が下がり、残業時間がかなり多くなって・・・」
給与が下がったり、残業時間が増えてしまったことが事実であっても、それを退職理由にしていては会社非難と受け取られる可能性があります。また、後に続く志望動機と関連がないのはマイナス評価です。
(2)「貴社の社風の良さや業績の良さに魅力を感じ・・・」
まだ入社していないのに実際の社風がわかるわけがありません。また、業績の良さに魅力を感じるということは逆に言えば、業績が悪くなるとまた辞めていくのではないかという不安を与えてしまいます。いずれも志望動機としては書かないほうがよい動機です。
(3)「貴社の充実した社員教育制度を利用して・・・」
これも志望動機としては弱く、書かないほうがよいでしょう。一見、向上心が強いように思えますが、会社の制度に期待している点がマイナス評価です。会社から与えられなくても自分からスキルアップしていこうとする姿勢を伝える必要があります。
同業種・職種の志望動機の良い例文
現在勤務の会社では8年間にわたって学習参考書の執筆業務に携わってきましたが、業績悪化にともなう事業見直しで執筆業務はすべて外注化することになり、外注管理が主な業務になりました。(1)私のスキルはまだ発展途上にあり、もっと高度なスキルを身につけることを強く希望しています。(2)貴社の業務内容はこれまでの経験を十分に発揮できる内容であるため、(3)即戦力として活躍したいと思い応募いたしました。
(1)「私のスキルはまだ発展途上にあり、もっと高度なスキルを身につけることを・・・」
業務縮小によって仕事内容が希望のものではなくなってしまったことに対して不満は書かずに、執筆業務に専念したい理由が明確に書かれています。
(2)「貴社の業務内容はこれまでの経験を十分に・・・」
現在の経験・スキルを活かすことができることを書いてアピールします。
(3)「即戦力として・・・」
中途採用は即戦力が求められます。即戦力になることをアピールしましょう。
同業種・同職種への志望動機の書き方のまとめ
- 同業種・職種の転職の場合、前職では実現できなかったことが応募先で実現できることを書く。
- 条件面や社風などを志望動機にしない(転職の志望動機としてはすべてに共通します)。
- 応募先の業務で、前職よりキャリアアップにつながることを書く。
- 応募先の業務で、自分にとってどのようにプラスになり、どのような形で応募先に貢献できるのかを書く。