定時制・通信制高校卒業の学歴欄の書き方
定時制・通信制高校を卒業したとき、定時制・通信制の高校であることを学歴欄に書くのか、書かないと学歴詐称になるのか、書くならば学歴欄にどのように書くのかについて説明します。
定時制・通信制と全日制の違い
全日制高校では午前から午後にかけて授業を受けるのに対して、定時制高校では夜間やその他の特定の時間・時期において授業を行う過程とされています。定時制高校の特徴としては単位取得がある点です。技術連携制度により、技術連携校(技能連携制度を利用した高等専修学校)で専門技術を学ぶと定時制高校の単位として認められます。
一方、通信制は学年制よりも単位制を採用している学校が多く、定時制と同じく技術連携制度により、技術連携校で得た単位が高校卒業に必要な単位として認められます。
高校の定時制、通信制などは学歴欄に明記する義務があるのか?
高校には、全日制・定時制・通信制の3種類があります。それぞれに特徴があり、学習スタイル、通学する時間帯などが異なるものの、定時制・通信制も卒業すれば全日制と同じ高校卒業資格を得ることができま、「高校卒業」という点では同じです。そういう観点から見ると、定時制・通信制を卒業した旨を履歴書の学歴欄に明記する義務はないと考えてよいでしょう。
高校の定時制、通信制などは履歴書に書かないと学歴詐称になるのか?
履歴書の学歴欄に定時制や通信制を明記する義務がないのは先述の通りです。したがって、学校名だけを記載すれば、全日制、定時制、通信制などの区別は関係なく同じということになります。正式名称に定時制や通信制を表す文言が入っていなければ、「○○高校卒業」とだけ履歴書欄に書いても学歴詐称にはなりません。
しかし、定時制・通信制の記載がなくて全く問題ないのかというと考えは異なってきます。全日制と定時制・通信制とで、難易度の違いなどから、世間的には印象差があることも事実です。定時制や通信制に対して偏見を持つ採用担当者もいるかもしれません。採用側が全日制を前提に採用されていた場合、企業によっては定時制や通信制であることが記載されていない理由でトラブルになる可能性もあります。意図的に記載しなかったと受け取られかねないです。
採用後に、卒業証書や卒業証明書の写しを求める企業もあります。定時制や通信制などを明記しなかったために内定を取り消される可能性も考えられなくもありません。定時制や通信制を表す記載の義務はなくても、トラブルや誤解を避けるためにも、履歴書の学歴欄には明記するようにしましょう。
定時制高校卒業の履歴書学歴欄の記入例
平成◯◯年3月◯◯高等学校 定時制課程普通科卒業
平成◯◯年3月◯◯高等学校 定時制普通科卒業
平成◯◯年3月◯◯高等学校(定時制) 卒業
通信制高校卒業の履歴書学歴欄の記入例
平成◯◯年3月◯◯高等学校 通信制課程普通科卒業
平成◯◯年3月◯◯高等学校 通信制普通科卒業
平成◯◯年3月◯◯高等学校(通信制)卒業
定時制・通信制高校を卒業したとき履歴書学歴欄の書き方のまとめ
- 定時制高校・通信制高校であっても卒業すれば、全日制と同じ高校卒業資格を獲得できる。
- 高校の定時制、通信制などは学歴欄に明記する義務はないが、トラブルを避けるためにも明記した方が良い。