通信制大学卒業の履歴書学歴欄の書き方

通信制大学を卒業したとき、履歴書の学歴欄に「通信制」であることを書くべきか、書かないと学歴詐称になるのか、学歴欄にどのように書くのかなどについて説明します。

 

 

通信制大学と通学制大学の違い

通信制大学を卒業したとき履歴書学歴欄にどう書くかを説明する前に、通信制大学と通学制大学の違いを説明します。
毎日、大学に通うのが通学制大学であるのに対して、通信制大学では、自宅での学習を中心として一年のうち一定の期間などに通学して授業を受けます。インターネットを利用して自宅で学習するスクーリングもあります。
通信制大学(大学通信教育)といっても、文部科学省に認定された正規の大学教育です。
学習方法、学習スタイルが通学制大学と異なるだけで、卒業すれば「学士」の学位を得ることができる点においては、通学制大学と同じです

 

大学の通信制などは学歴欄に明記する必要があるのか?

履歴書の学歴欄には、省略するのではなく、正式名称を記載しなければなりません。
正式名称に「通信教育部」などの名称が付いているならば、「◯◯大学 通信教育部 ◯◯学部 ◯◯学科 入学/卒業」と学歴欄に書かなければなりません。
しかし、通信制大学の中には通学制と同じ名称の場合もあります。通信制大学と通学制が同じ名称の場合は、学歴詐称にはなりませんが、トラブルを避けるためにも、「通信教育部」や「通信教育過程」などの文言は入れた方が良いでしょう。

 

通信制を学歴欄に書かないと学歴詐称になるか?

正式名称に「通信教育部」や「通信教育過程」など通信制であることを表す文言が入っている場合は、履歴書の学歴欄に正式名称で書く必要があります。しかし、通信制であることを表す文言がない場合は、それを書かなくても学歴詐称にはなりません。
ただし、企業によっては入社時に卒業証明書や成績証明書を提出する必要がある場合があります。証明書類には通信制と分かる記載が入ることがありますので、通学部だと思って採用したのに採用後になって通信だったと分かれば、トラブルを招きかねません。トラブルを避ける意味からも通信制であることを学歴欄に明記した方が良いでしょう。

 

通信制大学であることがどこで分かるのか?

通信制大学の正式式名称に通信制を表す文言が入っていれば、通信制大学であることが分かりますか、その文言が含まれていない場合は、履歴書上では一見すると通学制と見分けがつきません。
しかし、次の事柄で通学制と見分けることができます。

  • 学部・学科の専攻名称が異なる

    大学によっては通学制と通信制とでは専攻名称が異なる場合があります。例えば慶應義塾大学の法学部の場合、通学制は法律学科と政治学科ですが、通信制は甲類(法律学を主とする)と乙類(政治学を主とする)となります。他には、法政大学の経済学部では、通信教育部には商学科がありますが、通学制にはありません。
    したがって、上記のように通学制と通信制とで専攻名称が異なる場合は、分かる人が履歴書に書かれた学歴欄を見れば判別できます。

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  • 学科がない

    大学によっては、学部のみで学科がない場合があります。中央大学の法学部の通学制では、法律学科・政治学科・国際企業関係法学科がありますが(2019年2月現在)、通信教育過程の法学部には学科がなく、「法学部」のみとなっています。

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  • 卒業証明書や成績証明書に通信の記載がある

    卒業証明書や成績証明書で「通信制」であることがわかる記載になっている場合があります。履歴書の学歴欄では分からなくても卒業証明書や成績証明書で分かる可能性があります。

 

通信制大学卒業の履歴書学歴欄の記入例

記入例1

平成◯◯年4月◯◯大学通信教育部◯◯学部◯◯学科入学

 

平成◯◯年3月◯◯大学通信教育部◯◯学部◯◯学科卒業

 

記入例2

平成◯◯年3月◯◯大学通信教育過程◯◯学部◯◯学科入学

 

平成◯◯年3月◯◯大学通信教育過程◯◯学部◯◯学科卒業

 

記入例3

平成◯◯年3月◯◯大学(通信教育過程)◯◯学部◯◯学科入学

 

平成◯◯年3月◯◯大学(通信教育過程)◯◯学部◯◯学科卒業

 

通信制大学卒業の履歴書学歴欄の書き方のまとめ

  • 通信制大学を卒業すれば「学士」の学位を得ることができる点においては、通学制卒業と同じ。
  • 通信制大学の正式名称に「通信」が入っていれば、その正式名称を学歴欄に書かなければならない。
  • 通信制大学の正式名称に「通信」が入っていなければ、履歴書の学歴欄に通信制であることを書かなくても学歴詐称にはならないが、トラブルを避けるためにも、通信制であることは記載した方が良い。
  • 通信制と通学制とでは学部や学科が異なる大学がある。
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